
はじめに:新生児期の子育てで悩んでいるママへ
新生児期の子育ては、想像以上に大変です。
特に、
「よく泣く」「授乳がうまくいかない」「哺乳瓶を嫌がる」
そんな悩みに直面すると、戸惑いや不安でいっぱいになります。
私自身も、まさにその真っ只中にいました。
娘のここちゃんは、「感覚過敏」という特性を持って生まれてきました。
「どうして泣いているのかわからない」
——その日々は、まるで終わりのないトンネルのようでした。
前回の記事では
▶️ 感覚過敏だった娘の子育て奮闘記①(新生児期編)はこちらより
をお届けしましたが、今回はその続編です。
不思議な癒し手:父の存在
生まれた翌日から激しかった泣き声は、退院後も続きました。
抱っこしても、あやしても、なかなか泣き止まず…。
ある日、私はほんの少しだけ、ここちゃんを泣かせたまま台所の用事をしていました。
すると、ふいにスッと泣き声が止んだのです。
慌てて部屋に駆けつけると、父がここちゃんを抱いてあやしてくれていました。
父は当時、病気療養中で、ほとんど自室にこもっているような生活でした。
そんな父が、まるで魔法のように、ここちゃんを泣き止ませていたのです。
最初は偶然かと思いましたが、
母や私では泣き止まなかった娘が、父が抱くとピタッと泣き止むのです。
何か“通じるもの”があるのかもしれない、そう思わずにはいられませんでした。
私も父の抱き方を真似してみたのですが、うまくいかず…。
結局、困ったときには父に頼らざるを得ませんでした。
一年が過ぎた頃、父がよく着ていた服の袖を見ると、
ちょうどここちゃんの頭がいつも当たっていた場所が変色していて——
どれだけ助けてもらっていたか、改めて実感しました。
突然の体調不良——母、倒れる
ここちゃんが生後3ヶ月を迎えたある早朝、私は突然、倒れてしまいました。
立とうとすると吐き気、歩けない、何が起きているのかわからない…。
人生で初めての感覚に、ただただ混乱しました。
病院での診断は、「眼振」と「回転性めまい」。
原因は、極度の疲労と睡眠不足でした。
知らず知らずのうちに、疲労が積み重なっていたのでしょう。
「このめまいが取れなかったらどうしよう」
「泣いているのに何もできない」
そんな不安と無力感に襲われました。
幸いにも、数日間の休養で何とか回復。
この出来事は、私にとって大きな教訓となりました。
“一人で頑張りすぎないこと”
“休むことは、決して悪いことじゃない”
ミルクと記録ノートの存在

日中、ほんの1〜2時間でも、家族にここちゃんを預けて
休ませてもらうようにしていました。
最初は少しだけ出ていた母乳も、搾乳しながら哺乳瓶であげていたのですが、
次第に出なくなっていきました。
哺乳瓶は、ビジョンのスリーカットだけが唯一合っていたものの、
安定して飲めるようになるには、少し時間が必要でした。
そこで始めたのが、記録ノート。
- 飲んだ量
- 時間
- どのくらい間隔が空いたか
これらを記録していくことで、
泣く理由やお腹が空くタイミングが少しずつわかるようになり、
夜泣きの対策にもつながっていきました。
救世主のおんぶ紐

4ヶ月を少し過ぎた頃、首も安定してきたので、
準備していたセーフティーガード付きのおんぶ紐を使う日がやってきました!
ここちゃんは、
目を合わせるのも好まず、抱っこもあまり得意ではなかったので、
「早くおんぶができたらいいな」と思っていたんです。
そしてやはり、私の直感は当たっていました。
おんぶをすると、スーッと泣き止む。
それだけで驚くほど、育児が楽になりました。
おんぶをしながら外の空気に触れることもでき、
行動範囲も広がって、私自身の気持ちもずいぶん軽くなったのを覚えています。
泣いたら、すぐにおんぶ。
おんぶの時間は長くても、穏やかに過ごせるならそれでいい
そう思うくらい、娘の泣きはいつも激しかったので、
これはまさに私にとっての“救世主”でした。
おわりに
育児には「正解」がないと言いますが、
それでも少しの工夫や人の助けで、ほんの少しでも楽になる瞬間があります。
感覚過敏という特性を持ったここちゃんとの毎日は、
“普通”ではなかったかもしれません。
でもその一つひとつが、今では私たち親子の「宝物」です。